かすてらの由来
約400年前、南蛮貿易の港として賑わう長崎の町に、卵と砂糖をどっさり使った、珍しいお菓子がやってきました。
長崎人は初めて口にする甘いケーキを「かすてら」と呼びました。
かすてらの語源は、スペイン古王国カシティーリャ地方のパンという意味で、当時漢字では「加須底羅」や「家主貞良」と書いたそうです。
元和年間、松井勝太郎によって松井老舗は創業しました。
その頃最初に伝わったかすてらは同量の小麦粉、砂糖、卵をまぜあわせて蒸し焼き鍋で焼き上げるというものでした。
やがて時代の変遷に従って、素材の配合、甘味料等が徐々に変化し、製法共々日本人の味覚に合うように各地で工夫され、しっとりとした日本独自のかすてらができあがったのです。
松井老舗の商標となっている中央部の「久」は、
三代目・松井久太郎の名前から。
松井老舗で使われていた口砂香の木型